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カレーの福神漬けに見る、影響確認の2軸

仕事で判断を迫られたとき、僕が大切にしている考え方のひとつを紹介します。それは、自分の下した判断によってどのような影響が出るかを、2つの軸で考えることです。
2つの軸とは、横(範囲を広げて考える)と縦(未来を考える)です。

突然ですが、あなたは、カレーライスに付いてくる福神漬けは好きですか?

僕は大好きで、カレーを食べ終わってからも福神漬けだけを食べ続けたい派です。なので、こんな風に少ししか福神漬けを乗せてもらえないと寂しいです。

すべてのカレー屋さんが、ココイチやゴーゴーカレーみたいに福神漬け食べ放題だったら良いのに。

もしも福神漬けの追加をリクエストされたら

もしもあなたがカレー屋さんの店員だとして、「もっと福神漬けを入れてください」ってお客さんから言われたらどうしますか?

「お店で規定量が決まっているから、絶対断る」
「福神漬けくらいなら安いし、まぁいっか。もう少し入れてあげよう」

色々な対処法があると思います。

ここで、2つの軸で考えてみましょう。

(1) 横軸(範囲を広げて考える)

仮に、福神漬けを追加で入れたとします。すると、お店にいる他のお客さんから

「リクエストしたら追加で福神漬けをもらえるんだ。じゃあ俺のにも追加してよ。」

そう言われる可能性があります。というか、僕なら言います(笑)

ほんの少し追加で福神漬けを出すだけの気持ちだったのに、気付けば結構な量の福神漬けを出すことになってしまうかもしれません。

(2) 縦軸(未来を考える)

その場は一人のお客さんだけにこっそり福神漬けを多めに入れるだけで済んだとしましょう。でも安心はできません。そのお客さんが後日来店したとき、きっとこう言うでしょう。

「前回は福神漬けを多めにしてくれたんだから、今回も多めでよろしく。」

もしかしたら、そのお客さんからの口コミで

「リクエストすれば福神漬けを多めにしてもらえるって聞きました」

というお客さんが来るかもしれません。出費がかさんでマイナスの効果が表れるかもしれませんし、お客さんが増えてプラスの効果が表れるかもしれません。

影響を考えた上で判断するのが大切

あくまで、影響を確認するための考え方を紹介しただけで、対処法に正解があるわけではありません。この例で言えば、福神漬けを追加するのか、断るのか、どちらかが正解というわけではなく、どのような影響があるのかを考えた上で、決断を下すことが大切です。

仕事でも、気楽に判断したら、思いのほか影響が大きかったなんてこと、ありませんか?

僕はコーポレートIT(情シス)の仕事をしているのですが、よくあります。

「パソコンが2台欲しい」
「ノートパソコンの充電器を2本(自宅用とオフィス用)欲しい」
「タブレットのペンが欲しい」
「このクラウドサービスを使いたい」

このくらいならいっか、この人だけならいっか、で対応すると、たいてい後で大きな問題になります。でも影響確認のこの2軸を意識すると、大きな問題にはなりにくいです。それどころか、プラスの影響を出すことまでイメージできます。

この考え方はお勧めですので、ぜひ実践してみてください。

(おまけ)仕事での経験談

過去に経験した話です。従業員に貸与しているAndroidスマートフォンの機種のリクエストがありました。スマートフォンは、オフィス内で持ち歩きますし、ひとりだけ機種が違っていたら、確実に周りの人にバレます。そうしたら、自分も好きな機種にして欲しいというリクエストが来ることが分かりきっています。

なので思い切って、機種は3機種から選べる、色は自由に選べるようにしました。会社から貸与されるスマートフォンと言えば、色は統一されている会社が僕の周りでは多かったです。そんな中、自由に選べるようにしたので、従業員からは喜ばれました。さらに、取引先とのミーティングで話題になり、従業員に優しい会社という目で見てもらえることもありました。