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デジタル化

買って終わりじゃない クラウドサービス導入後に必要な5つの運用

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クラウドサービスって、買ったら終わりだと思っていませんか?
実は、継続的な運用が必要なんです。会社のクラウドサービスを運用するようになって8年経った僕が、必要な運用についてまとめます。

これらの運用にかかる手間を把握しておかないと、「楽するためにクラウドサービスを入れたのに、意外と大変だなぁ」となるので、注意が必要ですよ。

(1) アカウント管理

アカウントというのは、ログインに必要な情報のことです。ざっくり、ログインIDとパスワードの組み合わせのことだと認識していただいても構いません。

必要な人にだけ利用させるというのは、クラウドサービス運用の基本です。これには2つの理由があります。

(a) 利用者数に応じて課金されるサービスの場合、費用を最小限に抑える
(b) 不要となった人がいつまでも利用できると、情報漏えいの恐れがある

ですので、入社や退社、異動のタイミングで、アカウントの作成/削除の運用が必要です。

特に、アカウントの削除は漏れがちなので注意してください。

例えば、退職したにも関わらず、会社の電子契約サービスにログインできる状態だったらどうなるでしょうか。どの会社とどんな契約を結んでいるのか、これから結ぼうとしているのかが分かり、ライバル企業へ漏れてしまうかもしれません。

(2) 画面レイアウトの変更、新機能の追加対応

「あれ?このボタンどこ行ったかな?」がよくあるのが、クラウドサービス。良くも悪くも、画面レイアウトがよく変わります。そして、毎月のように新機能が追加されるサービスも多いです。

パソコンやスマートフォンも、バージョンアップすると少しずつ画面レイアウトが変わったり、メニューが増えたり減ったりしますよね。それと同じイメージです。

柔軟に対応できる社員が多い会社であれば、問題ありません。ちょっと変更があっただけで「全然分からない。教えて。」と言うタイプの社員が多い会社だと、サポートする人に負担がかかります。

緻密なマニュアルを作っている場合、毎月のアップデートが必要になることもあります。

変更に合わせて、手間がかかることを認識しておきましょう。

(3) 料金プランの変更と値上げ対応

意外と見落としがちなのが、クラウドサービスの価格は値上げする可能性があることです。「このくらいの価格なら契約してもいいかな」と思って契約したのに、数年後には30%値上げなんてことも珍しくありません。

クラウドサービスを提供している企業は、「新機能をどんどん追加しているのだから、値上げは当たり前」というスタンスなのかもしれません。

すぐに解約できるのがクラウドサービスの良いところなのですが、契約自体は解約できても、社内に一度根付いたサービスを解約するのは、多くの社員にとって負担がかかります。値上げになった場合は、この負担とのバランスを見て、契約を継続するのか、それとも解約するのか、選ぶのが良いでしょう。

また、値上げのタイミングで、料金プランが変更されることもよくあります。安いプランが登場している可能性がありますし、利用してみたら安いプランで提供されている機能しか使っていなかったということもあります。契約更新のタイミングで料金プランの見直しがおすすめです。

(4) メンテナンスや障害時の対応

こちらも見落としがちなのですが、クラウドサービスは、24時間365日利用できるわけではありません。メンテナンスや障害により、利用できない時間帯があります。

いつでも利用できると思っていると、いざ使えないときに影響が大きくなる可能性がありますので、使えない時はどうすれば良いか、代替策を考えておくのがおすすめです。

ちなみに、僕がこれまで一番困ったのは、社員全員のメールが使えなくなったことです。「広報から、15時にプレスリリースを出したいけど、メールが使えなくて困る」と言われたときは、本当に焦りました。。

(5) 監査対応

利用するクラウドサービスが、顧客情報を扱う等の重要な業務プロセスに組み込まれている場合、ISMSやPマーク等の監査の中でヒアリング対象になります。

クラウドサービスは、その設定次第でセキュリティが緩くも厳しくもなります。もちろん、監査のために適切な設定を行うわけではなく、日頃から心がける必要があります。ただ、監査の項目が増えることは、認識しておくと良いでしょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。
もし、クラウドサービス全般について、不安なことや聞きたいこと等ございましたら、以下からお気軽にお問い合わせくださいね。